非公開試作版 / 経済編 26「財政」(動画なし/PDFのみ)
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第 3 部 / 経済編

財政予算(歳入・歳出)と租税/国債

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この講は動画が用意されていません。PDF原本(経済編 p.12)の流れを Web 解説として再構成しています。

この講で説明できるようになるギモン

財政とは何か

国や地方公共団体がどのようにお金を集め、何に使うか——これが「財政」の仕組みです。 税収国債によって資金を調達し、社会保障・公共事業・教育などに支出する。 日本の国家予算は約100兆円(一般会計)。その中身を知ることで、「大きな政府か小さな政府か」という経済編を貫く大問いが見えてきます。

財政のキー要素

財政=国・地方の経済活動

  • 財政 国や地方公共団体の経済活動(税収や公債発行で調達→公的支出)
  • 国家財政 国の経済活動
  • 地方財政 地方公共団体の財政
  • 一般会計予算 約100兆円(日本の年間概算)
  • 歳出最大項目 社会保障費(約35兆円・約35%)
  • 歳入最大項目(2022年以降) 消費税(消費税10%導入で歳入1位に)

財政とは

財政とは、国や地方公共団体の経済活動(税収や公債発行により資金を調達し、公的目的に支出する)こと。 国が集めたお金(税金や国債発行)を使って、国民の生活を良くしていく(社会保障や公共サービスの実施など)ことを指します。

国の経済活動を国家財政、地方公共団体の財政を地方財政という。

予算について

一般会計予算案は内閣が作り衆議院→参議院の順で議決される(衆議院の優越が適用される)。

国家予算の3種類

一般会計予算
基本的な予算。約100兆円(日本の年間の概算)
特別会計予算
年金などの支払い。約250兆円(日本の年間概算、重複分含む)
政府関係機関予算
特殊法人などへ配分する予算

一般会計予算の内訳

本予算・補正予算・暫定予算からなる。

歳出(支出)の主な内訳
  1. 社会保障費 約35兆円(約35%)
  2. 国債費 約23兆円(約23%)
  3. 地方交付税 約15兆円(約15%)
  4. 公共事業 約7%
  5. 防衛費 約5兆円(約5%)
  6. 文教科学費
歳入(収入)の主な内訳
  1. 所得税 約19兆円(約19%)
  2. 法人税 約12兆円(約12%)
  3. 消費税 約21兆円(約21%)
  4. 公債金 約32兆円(国債依存度=約32%)

税金(直接税と間接税)

直接税

定義
税負担者と納税者が同じ。垂直的公平な税。累進課税が適用される。
種類
所得税・法人税・相続税
最高税率(2015年より)
所得税45%・相続税55%
税制の型
日本やアメリカは直接税中心型
直間比率(2019年度)
直間比率67:33(直接税67:間接税33)

間接税

定義
税負担者と納税者が異なる。水平的公平な税。逆進性が見られる。
種類
消費税・酒税・たばこ税・揮発油税など(消費税には軽減税率〔新聞や飲食料品など〕が適用されている)
税制の型
ヨーロッパ各国は間接税中心型
歳入1位(2022年度)
消費税(消費税10%になり、初めて消費税が歳入1位となった)

国債

国債:国が発行する借金の証書。

国債の種類

建設国債
財政法上OK。東京五輪不況などにより毎年発行。
特例国債
財政法上発行NGのため特例法を制定して発行。石油危機後より発行。赤字国債ともいう。

防衛費

防衛費のGDP比1%以内ルール

1%ルール
防衛費には「GDP比1%以内」というルールがある。歳出(約100兆円)比で見ると5%だが、GDP(約550兆円)比では1%にあたる。
2022年の方針変更
岸田首相は、防衛費を2027年度にGDP比2%に増額するよう指示した。

この講のおさえどころ

考えを深めるための論点

市来公平先生からの問い:「これからの日本は国債発行を増やすべきでしょうか、減らすべきでしょうか?その理由は?」

国債発行を増やすことは、社会保障・公共投資・防衛費などの財源確保に役立ち、景気対策にもなる。 しかし日本の国債残高はすでに約1000兆円(GDP比約200%)と世界最高水準であり、これは将来世代への負担転嫁という問題をはらんでいる。 一方、急激な財政再建(国債削減・増税・支出削減)は経済収縮・デフレを引き起こす危険もある。 市来公平先生が注目する視点は「世代間の公平」——今の世代が受益し、将来世代が返済するという不公平をどう解決するか。 一概に「増やすべき」「減らすべき」とは言えず、経済状況・財政規律・国民の合意形成が重要になる。